DOGEZAブログ~一日一土下座~

30代男性の日々の反省を記録していくブログです。

「種まく旅人~くにうみの郷~」に思う、兄弟の宿命について

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今日は久しぶりに映画を見た。きっかけは、業務委託先の同僚から、友人が初めて出演する映画をやっているから見に行かないかと誘われた事。その友人はどうやら僕と同じ名前という事もあったらしい。(奇遇だ!)更に舞台は先日訪れた淡路島という事もあり、何かしらの縁を感じた。開始時間に間に合うか微妙だったけど、今日は珍しく仕事が早めに終わるという、もう行くっきゃないでしょという状態だった。

正直、有名な人が出てるけど内容的にはあんまり興味を惹かれる事もなく、期待値はだいぶ低かった。短い期間しか公開されず、上映している映画館も少ない。東銀座の東劇に着いてからも、期待値は高まる事は無かった。

 

結果は・・・・

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予想以上に面白かった!(笑)やっぱり期待値コントロールは重要だ!

簡単にあらすじを。

栗山千明演じる「神野恵子」という農林水産省の地域調査官が、一次産業を知る為に、淡路島に赴任する所から始まる。そこで淡路島の特産である玉ねぎ作りと海苔作りを行う兄弟、豊島岳志と渉に出会う。兄弟を演じるのは、桐谷健太と三浦貴大。この兄弟には確執があるのだが、畑と海両方にメリットのある伝統作業「かいぼり」を通じて、兄弟の仲が戻っていくお話。地域調査官の神野恵子と村の人達との衝突と信頼を勝ち得ていく姿が同時に描かれている。

内容的には一次産業の部分に深く突っ込んでいる訳ではないし、外部の人間と地域の人間との衝突と和解から信頼を得ていく姿も正直よくある話だった。

自分が面白いと感じたのは、兄弟の関係性に感情移入を出来た事だった。兄は東京で働いていたが、父親の死をきっかけに地元に戻り、農業を継ぐことになった。弟はずっと地元に残り農業を継ぐ気持ちはあったが、海苔作りに惹かれ後継者のいない社長の後を継ぐべく仕事をこなしていた。父親の死をきっかけとして兄弟の仲に亀裂が入る。弟は兄から冷たく扱われながらも、「かいぼり」を行うために兄に頭を下げる。

僕にも兄がいる。父親は健在だし何か家業をやっている訳ではないし、内容的に接点はあまりないけど、一緒な点として兄とは全くといっていいほど仲が良くなかった。2年前に兄の結婚を機に、少し距離が縮まった。いつものO先輩からのアドバイスとお叱りを受け(笑)、自分から歩みよる事にした。そうすると不思議と少しずつわだかまりが解けていった。そもそも自分自身で勝手にわだかまりを作り出していただけだったのだと思う。弟は素直に弟としての宿命を受け入れ、弟の役割をこなすべきだけど、僕はそれをずっと受け入れてこなかった。生意気を言い続けてみたり、兄は何も言っていないのに、こちらから遠ざけるような発言ばかりしていた。全て自分から招いた事なのだ。その関係性を変えるには映画の中と現実は全く一緒で、弟が変わる必要があるのだ。

そんな実体験も相まって、最初のテンポの悪さはなんのその、途中から引き込まれていった。特に、最後に兄と弟が二人で作った玉ねぎと海苔を食べながら酒を飲むシーンで、母親が嬉しそうに亡くなった父親に報告している姿にはジーンときてしまった。自分の母親も僕と兄が仲良く酒を飲んでいる姿を見たら、それは嬉しく思ってくれるかもしれないなんて思いながら映画を観ていた。

全く期待していなかったけど、期待値コントロールの重要性、ここ1、2ヶ月話題に上っていた内容、訪れた地域などを総括するような機会を与えてもらえた事に感謝したい!とても有意義な時間でした。これも1つの縁だと思う。

弟の宿命は家を出なければいけない事。

未だに実家にいる自分を恥じつつ、本日の1土下座!

今年中に家を出る事を改めて決意した夜。